伊藤 雅雄

伊藤 雅雄
http://www.chinabusiness-support.com/itomasao

大学で中国語と比較文化論などを研究。卒業後、旅行会社に就職。以後20年あまり、方面を問わず「日本人の行きそうな外国の街」のほとんどを添乗や視察、営業などの目的で渡航。とくに中国への造詣が深く、25年間で全土の省・自治区をほぼすべて訪問した。業務の合間に地元の人々からさまざまな情報を仕入れ、「人々の暮らしや習慣」に興味を持つようになり、やがてエッセイやコラム執筆を始める。2007年夏よりイギリスに在住。近著に「中国人ご一行様からクレームです(三修社刊)」。雑誌への寄稿なども多数。

欧州の空港閉鎖騒動は中国にとって対岸の火事か?

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4月15日に起こったアイスランドの火山噴火で欧州のほぼ全域で飛行禁止措置が取られた。その間、ロンドン・ヒースローやパリのドゴール、フランクフルトの欧州3大空港の機能も停止、もっともひどかった日には欧州全体で5分の4の便が運休するという過去に例のない大混乱に陥った。

この騒動では、日本ではもっぱら「成田などで足止めされている外国人」について、とか、「欧州でタクシーを数日チャーターして長距離移動したビジネスマン」の話しなどが報道されていた。実際に動きが取れなくなり、欧州大陸から帰国できなくなった [...]

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急がば回れ?! 地方から地方へは北京や上海経由で飛ぶ

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出張などで都市Aから都市Bに飛ぶのには、直行便で行くのが利用者にとっては一番便利だ。しかし、中国の地方都市を結ぶフライトは、区間によっては1日に1便どころか、週に数便しかないケースも少なくない。

ところで、アメリカ国内線のネットワークを見てみると、軸となる運航拠点「ハブ」となる大空港を中心に、そこから伸びる路線「スポーク」でハブと地方都市を結ぶような路線展開が行われている。この方法なら、航空会社側は採算化が難しい地方間路線に機材や乗員を投入するより、ハブ空港への路線強化を目指した方が有利とな [...]

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JALのスカイチーム加入で日中線がより便利に?!

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経営再生中のJALについて、具体的な再建案が政府主導で固まりつつあるが、その過程で、米デルタ航空との提携もより現実的なものとなって来たようだ。
デルタとの提携の結果、JALが航空同盟「スカイチーム」への転籍の可能性もますます高まっている。日中線の利用客に対し、JALのスカイ転籍によるどんなサービス向上が望めるだろうか?

現在、日本からの直行便のない中国の地方都市までのチケットを手配しようとすると、予約や発券の都合で、日本からの国際線も中国系の航空会社を使わざるを得なくなることが多いようだ。と [...]

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JAL&デルタの資本提携で日中線運賃は下がるか?(2)

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JALとデルタ航空の提携が具体的に決定した場合、日中線はどのように変わって行くだろうか、期待も込めて大胆に予測してみたい。

まず、料金下落の可能性について。今後デルタが引き継ぐことが決定的なノースウエスト運航の成田発北京、上海、香港線はこれまでも他社便と比べ料金が安いことで定評がある。ここへ同じ区間の便を飛ばしているJALが加わったときに料金が上がるか下がるかが問題だ。

予測では、JAL側の日本発夕刻便を廃止した上で運航経費の安いデルタ便を存続させるとみる。日本発午前便はJALが運航を続け [...]

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第1講 中国の航空事情について考える(その5)

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新年気分もまださめぬ1月4日の午後、衝撃的なニュースが伝えられた。
経営再建中のJALが米デルタ航空と資本提携の方向で調整に入ったという。深刻な経営難に陥っているJALの再建をめぐっては、企業再生支援機構と政府投資銀行が融資枠の拡大に合意の方向で話しがまとまりかけているが、米国のメガキャリアとの提携交渉いかんでは、また違ったかたちでの結末を迎えるかもしれない。

目下、利用者側の視点として大きな話題になっているのは、JALが現在加盟している航空同盟ワンワールドからスカイチームに移る可能性が高ま [...]

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第1講 中国の航空事情について考える(その4)

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「地方都市へは鉄道で行くのも一考」?「夕発朝至寝台車」のススメ

日本では都市間移動の交通機関としての役目をほぼ終えてしまった寝台列車。国土の広い中国では、昔から目的地まで3日も4日かかる長距離列車が当たり前のように走っているが、切符が取れない、設備が悪い、時間がかかり過ぎるなどの理由で、忙しいビジネスマンには決して使いやすい乗り物ではなかった。

ところが、2004年4月、「夕発朝至(夕方発早朝着)」というキャッチコピーで登場した新型ノンストップ寝台車(Z列車=Zは直達のZhi Daより付け [...]

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第1講 中国の航空事情について考える(その3)

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「1区間1,500円のチケットも」中国にも格安航空チケットが登場

航空会社各社の営業低迷が伝えられる中、好調な業績を上げているのがローコストキャリア(LCC)と呼ばれる格安航空会社だ。欧州では、アイルランドを拠点とするライアンエアー(Ryan Air)と英国に本社を構えるイージージェットEasyjet)の2社が手広く欧州圏内から中東、アフリカへの路線を張り巡らしている。前売りで買えば片道10ユーロ(1,500円)で飛行機に乗ることもでき、「そもそも用もないのに旅行する」人さえも増えていると言 [...]

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第1講 中国の航空事情について考える(その2)

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「国際空港なのに言葉が通じない」

出張に行った中国の空港で言葉が通じなくて困った、という「みやげ話」を良く聞く。もっとも、チェックインカウンターで搭乗券をもらって荷物を預けて…といった程度のことなら言葉の「通じる通じない」はあまり問題はないかもしれない。しかし、例えば大きな遅延が起こったときや、日本からの到着が遅れて乗り継ぎ便に間に合わない、といった際に、細かいやりとりが外国語でできるかとなるとかなり疑問がある。中国の地方空港に行ったら、英語はもとより、日本語でのやりとりはまず不可能だ。

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第1講 中国の航空事情について考える(その1)

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「会社の規則で中国の飛行機には絶対乗らない」

10年前にこう言う話を聞いてひどく驚いたことがあった。しかし、いまだにこのようなポリシーを守っている会社もあるらしい。まぁ、実際に大きな事故が起こったときの補償の問題などを考えたら、たしかに「乗らないに越したことはない」のかもしれないが、近年ではもはや、中国系各社による重大事故が起こる確率が著しく高いとも思えない。ややもすると「せっかくそういうルールが社内にあるなら、あえてそれらを『改悪(?)』することはない」と考える勢力があるから、と勘ぐりたく [...]

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第0講 プロローグ

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私が中国と付き合うようになってから早25年あまりが経った。
80年代の中国は、いわゆる社会主義的な計画経済の象徴とも言われた人民公社が大都市の郊外にも残り、一万元あれば「万元戸」と大金持ちともてはやされた、そんな時代だった。
この頃の外国人の中国訪問は、いまとは比べものにならないほど不自由なものだった。ビザなし渡航など当時から思えば夢のまた夢。そもそも訪問ビザは自由に取れず、出張するともなれば中国側から公電や招待状を取り付けて、大使館に折衝してようやく許可が下りる…といった不便を強いられた。緊 [...]

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