人件費高騰で中国企業も自動化機械の導入を進めている!!


 中国内の人件費が高騰して、もはや安価な労働力で生産することは難しくなっています。更に、1人っ子政策の結果として、生産労働人口が減っているので、人が簡単に集まらなくなっています。工場の門に求人の張り紙を出せば、翌日には応募者が列をなしていたというのは、今ではあり得ません。

 日系中国工場では、5年~10年くらい前から工程の機械化を進め少ない作業者で生産できる体制への変換を図っている企業が数多くあります。

 一方、中国企業も遅ればせながら作業の機械化を進め、省人化、生産の効率化を図っています。最近では、最先端ではない中国企業も機械化を推し進める段階に入ったと感じています。

 今回は、以前指導していた中国企業の機械化の事例を紹介します。

産業用ロボット


中国企業の機械化の事例


 この中国企業の製品は、お客様のところで最終の組立をして使用するものです。セールスポイントのひとつは、お客様のところでの組立工数を可能な限り少なくするために、中国工場でプリアッセンブリ―を行って出荷していることでした。

 プリアッセンブリ―は大きく分けて2つあります。1つは、製品をほぼ組立ててしまい、お客さんの方では、組立角度を調整するだけで済むようにしているもの。

 もう1つは、組立に使うボルトやナットを部品に組み込んでおくというものです。それによって、お客さんがボルトやナットを組み込む手間を省くと同時にこれれの紛失を防きます。

 こうしたお客様の「面倒くさい」を工場側でやっておくことで、付加価値を高めているのです。実際に部品にボルトとナットの組み込みは、作業者が手で回すという面倒な作業でした。

 この工場は、生産量が多いものは機械による自動化を進めるという方針を定め、それに対する投資は積極的に行っています。既に数量の多い部品へのタップ加工は自動化を完了させました。

 前述した部品にボルトとナットを組み込む作業も自動化を検討しており、既に試作機が入っています。ところが組み込む部分は自動化されていますが、部品の供給は自動化されておらず人が供給しなくてはなりません。これでは、機械1台に作業者1人が張り付くことになり、機械化した意味がありません。

 機械化の目的を再認識しなくてはいけません。

 一方で、この組み込み作業の半自動化の検討も進めていました。これは部分的に導入しており、手作業に比べると格段に速いし作業者の負担も減っています。この作業方法を突き詰めてどこまで効率を上げることができるか?

 自動化機械の出来によっては、半自動を進めた方がよい可能性もあります。並行して進めて、よい方を選択することになります。

 作業を機械化、自動化するときに注意することは、機械化する前に作業のムダを取り除いておくことです。そうしないと作業のムダも一緒に機械化してしまいます。(執筆者:根本 隆吉)


根本 隆吉

根本 隆吉
http://www.prestoimprove.com/

◆ 主業務:日系中国工場の品質管理体制構築、品質改善支援。
 現場管理のキーパーソンである班長の育成研修にも 力を入れている。
駐在員が能力を発揮することを目的とした駐在員コーチングも手掛ける。
◆ 電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て、香港・中国に駐在。
 中 国においては、購入部材の品質管理責任者として延べ100社に及ぶ取引先品質指導ならびに現場改善指導に奔走。
◆2007年より現職。生産の3要素で捉えた中国工場の品質管理の問題点と指導 のポイントをテーマにしたセミナーの実施多数。外観目視検査の精度アップセミナーの講師も務める。

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著書


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