- 新鮮さが決め手! 中国人の胃袋を狙ったビジネスモデルのヒント
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- by高山 翔
- on 2017/3/19
中国は食の大国、「冷めたものは食べない」(=弁当の習慣がない)、「胃のために空腹時間を作らない」(=小腹がすいたらとにかく何か食べる)、「夜はお粥など軽いものを食べる」などなど食にまつわるこだわりがいろいろあります。そんなこだわりの一つが「新鮮さ」、出来立てをその場で食すのが中国流です。
ファーストフード店
ケンタッキーやマクドナルドに代表されるファーストフードは、「速い」を意味する英単語fastに由来していて、注文してすぐ食べられる速さがウリですよね。実際提供までに時間がかかるとクレームが出そうです。
でも中国のファーストフード店はぜんぜん「fast」ではありません。(もちろんマニュアルが整備されている大手チェーンや大勢の客で込み合う店舗はそうではありませんが)
例えばチキンバーガーとポテト、コーラを注文すると、支払い後まずコーラと番号プレートだけが渡されて好きな座席に座ります。待つこと5-10分ほど「出来立てアツアツ」を食す、という具合です。「時間はかかってもいいから出来立てがいい」が中国風なのです。
自動販売機
そんな中国では自動販売機も「新鮮出来立て」にこだわります。
流通貨幣の問題もあって、中国では日本のようにドリンクの自動販売機があまり普及していません。そんな中早くも登場したのが「その場で搾りたて!オレンジジュース」自動販売機です。
≪まるまるオレンジが入ってます≫
≪新鮮搾りたて自販機≫
画像の販売機は福州の空港で見かけたものですが、その異様さに思わず立ち止まってしまいました。機械の中に本物のオレンジが入っています。説明書きでは「1杯に5~6個のオレンジが絞られる」とのこと。価格は1杯13元と高いですが、本当に搾りたてならまずまずの値段だと思い買ってみました。
購入してしばらくすると、確かに上の段のオレンジが機械の中へと降りていきます。機械前面の透明窓の部分でデモンストレーションがあると期待したのですが、実際は裏側で搾られたらしく、しばらくして下の出口がパカッと開いて、搾りたてオレンジジュースが出て来ました。ちなみに味は確かに搾りたてそのままの味でした。
このように、ファーストフードだろうと自動販売機だろうと「新鮮出来立て」を求める中国人の食へのこだわりにはすごいものがあります。
「インバウンドはまず胃袋を狙え!」どうぞ参考になさってください。ちなみに自販機では、搾るところをデモンストレーションで見せれば、珍しさも手伝って人気が出るのではないかと思います。(執筆者:高山 翔)
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