中国人はなぜ空港で暴れるのか?


 先日、悪天候で足止めされた中国人観光客が空港で暴れた、というニュースが報道され「やっぱり中国人は民度が低い」と感じた方も多かったと思います。

 この問題を日本・中国双方の視点に立って冷静に分析したwedgeの記事があり、とても興味深く読ませていただきました。

 今日は中国在住者の視点から、今回の騒動の原因について幾らか補足してみたいと思います。




中国では交通機関が正常運行しないなんて普通じゃないの?


 この記事の筆者は背景の一つに「中国国際航空の乗客配慮に欠けた国有企業体質的なサービス」を挙げていますが、これは確かに中国にも存在します。

 例えば学校。中国では公立校より私立校の方が人気があります。理由は「教育・教師のレベルが高いから」だそうです。

 幾ら良く教えても、どれだけの成績を上げても給料の変わらない公立校教師と、成績に応じて稼げる私立校の教師ではモチベーションが全く違い、おのずと教育レベルも違ってくるんだそうです。

 それでどれだけ教育費が高かろうと、賄賂を贈ってでも(これが中国では結構通用する)私立校に通わせるんだそうです。

 ですから確かに今回の場合も「乗客に対するケアやサービスがかなり悪かった」という部分はあっただろうことは容易に想像できます。

 ただ、中国人は交通機関が正常運行しないことに対してかなりの免疫があることも事実です。

 例えば飛行機の遅延は当たり前で、特にアナウンスもないまま待たされることは日常茶飯事、筆者も先日春秋航空を利用しましたが搭乗時刻になっても手続きは始まらず、アナウンスもなくゲートの画面表示も変更されず、それでもみな普通に辛抱強く待っていました。

 結局1時間遅れで手続きが始まり、何事もなかったように出発しました。


日本に対する期待と失望




 そんな中国人がなぜ今回このような騒ぎになったのか、それは「なぜ彼らは日本に来るのか?」という要素によるところがあるようにも思えるのです。

 もちろん数日レベルで不便を強いられたわけですから、当然と言えば当然だったでしょうが、一つの要素として「日本に対する期待と失望」があったのではないかと思われます

 中国人は自分たちの国のサービスが様々な点で良くないことをよくわかっています。そして日本が世界でも最も優れたサービスを提供してくれる国だということも認識しています。

 当然大きな期待をもって日本に行くわけです。そこで結局自国のような(あるいはそれ以下の)サービスしか提供されないとしたら…反動としての失望感もまたそれだけ大きかったのではないかと思います。

 しかも今回それに加えて日本人スタッフや関係者からも「だから中国はダメなんだ」と臭わせるような発言や扱いを受けたとも言われています。

 今回のように極度のストレス下でそのような扱いを受けると、頭ではわかってはいてもやはりカチンと来るものですよね。

 中国人観光客の急激な増加で設備が対応できず、様々な弊害が生じているとも言われます。ハードの問題はなかなか思うように改善できないでしょうが、交流の基本はやはり「人」、心の通う対応ができるよう、まずは相手を理解し思いやること、その心をサービスに生かすこと、ソフトウェアの部分から改善していけたらいいなと思います。(執筆者:高山 翔)


高山 翔

高山 翔
http://www.chinabusiness-headline.com/author/stakayama/

中国ビジネスヘッドライン 編集部ライター
日本から中国大陸へ渡り、現在福建省福州市郊外(バスで2時間)の田舎住まい。都市部での日本語教師を経て、あまりにも愛すべき中国の田舎に魅了され、中国の田舎の魅力をPRするライターを目指す。

著書


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