- 「中華料理を食べに行きましょう!」「え?どの地方の料理?」 知っておきたい中国人の「中華料理」に対する感じ方
-
- by桜井 まき
- on 2016/12/21
「中華料理」と聞くと、「ラーメン」、「餃子」、「麻婆豆腐」がすぐに思い浮かぶかもしれません。でも、これらをすべての中国人が食べているわけではありません。
中国人はみな餃子を作れそうですが、そうとも限りません。そのため、日本人が中国を訪れると、それまで考えていた「中華料理」のイメージを大きく覆されることもしばしば経験します。
地方ごとに特色がある
なぜでしょうか?
日本人は日本で食べられている中国料理の総称として「中華料理」と呼びますが、中国では地方ごとの特色に合わせて分類され呼ばれています。
大きく分けて山東料理、四川料理、江蘇料理、湖南料理、福建料理、安徽料理、浙江料理、広東料理の8種類です。
地方ごとに味の好みがあり、それぞれの土地で味覚も変わります。中国で発達したこれらの料理は「中国料理」と呼ばれています。
寿司を食べるために寿司屋に行き、お蕎麦が食べたければ蕎麦屋に行くのと同様、中国人は地方独自の料理の特色をよく知っていて、好みに合わせて料理を食べに行きます。
日本人のなじみのある麻婆豆腐やエビチリソースは四川料理で、チャーシューや酢豚、かに玉などは広東料理、水餃子や北京ダックは北京料理、小龍包は上海料理です。
そのため、料理店の看板には地方名を大きくのせ、どの地方の料理を取り扱っているか表記されています。東北地方の料理なら「東北」、湖南料理なら「湖南」、広東料理なら「広式」などです。
≪看板に「重慶」と地域の名前を大きくのせて、特徴をアピールしています。≫
≪「港式」の表示は香港式の意味で、香港式の料理やデザートの意味です。≫
どこの(地方)中華料理?
こうした背景があり、日本にいる中国人に「中華料理を食べに行きましょう!」というと「どこの(地方)料理?」と聞かれることがあります。
さらに、中国人は日本の中華料理店で戸惑うことがあるそうです。日本人向けに独自の進化を遂げた料理が、中国の料理として広く認知されているからです。「冷やし中華」などはその代表格と言えます。
私たち日本人は、中国由来の料理を「中華料理」と大きく括っていますが、その場所で生活している人たちは、一つ一つの料理をそれぞれ違った地方料理としてとらえられています。
日本を旅行する中国人にこれらの点を踏まえて中華料理を提供するなら、「おもてなし」を喜ばれるかもしれません。(執筆者:桜井 まき)
Facebookページにご参加ください
更新情報やランキング情報、その他facebookページでしか配信されない情報も届きます。下記より「いいね」を押して参加ください。
中国ビジネスヘッドラインの購読にはRSSとtwitterが便利です
中国ビジネスヘッドラインの更新情報はRSSとtwitterでもお届けしています。
フォローして最新情報を見逃さないようにしてください。