垣間見える水の安全性に対する不信感と需要


 日本でも広がってきたウォーターサーバーの利用と宅配水。中国でも多くの人が、飲用水としてウォーターサーバーのボトル水を購入するか、水道水を浄水器でろ過するなどして利用しています。水道水の水質基準は満たしているのですが、蛇口までの水道管の劣化などで水質が落ちるという現状があるようです。

 販売されているボトル水は基本的に軟水で、自宅まで電話一本で宅配してくれるので便利です。宅配水だけでなく、マンションの管理会社が信用できる会社と契約して、マンションの敷地内で飲用水の自動販売機を設置しているところもあります。

 地域性の差が大きいので、一くくりにすべての水が飲めないとも言い切れませんが、これだけ利用が広まっているので「水道水は飲めない」という不信感の表れとも言ってもいいかもしれません。また、市内を歩くと様々な水のメーカーの広告を頻繁に目にするので、需要の大きさを見て取ることができます。水は必要不可欠なものなので、販売活路を見いだせれば半永久的に需要の可能性があります。

 基本的に中国の水道水は硬水です。上海の水質硬度は150から200mg/L前後(上海水質水量報告参照)で、東京の水道水の硬度は60mg/Lなので日本と比べると高いことが分かります。中国で販売されている「純浄水」「蒸留水」は、水道水を蒸留したりろ過した加工された水で、天然のミネラルウォーターというわけではありません。ミネラルが多くPH値が高い「鉱泉水」も地下水を使う場合と、浄水された水道水を使用する場合があるので、天然の水とは限らないそうです。

 我が家はボトル水19リットル(2016年現在1ボトル15元)を飲用と料理に利用して、夫婦二人で5日ほどもちます。中国人の中には、水道水を沸かせば飲めるという人もいますし、ボトル水はよく選ばないと信用できないという人もいます。山の湧水は成分がいいので体にいいと言った人もいて、それぞれ独自の考え方を持っているようです。

 宅配ボトル水の購入方法は、お水屋さんに行って契約時にデポジットを支払い、好きなお水の種類の回数券を購入します。回数券は1ボトル宅配料込みの料金です。宅配してくれるとしても日本のデリバリーのようにすぐに届くとは限らないので、自宅近くのお店を選ぶのがコツです。急ぎの時は空になったボトルを持っていき、自分で取りに行くこともできます。

お水やさんが自宅まで宅配してくれます

≪お水やさんが自宅まで宅配してくれます≫


 飲用水の自動販売機の利用方法は、契約時に5リットルのボトルを購入し、カードをもらいます。カードにお金をチャージして、購入ごとにカードから支払いをします。自動販売機は、宅配水と違って自分の必要な時にすぐに水を購入できるというメリットがあります。「健康的、甘い水です」などキャッチコピーの広告がありますが、よく見ると自動販売機は水道水をろ過している大型浄水器のようです。

マンション内い自動販売機が設置されていて、好きな時に利用が可能です

≪マンション内い自動販売機が設置されていて、好きな時に利用が可能です≫


 中国人向けに水の販売も可能ですが、中国を訪れる外国人を対象にするのも販売促進につながるかもしれません。私は日本から来てしばらくすると体調を崩すことがあるのですが、日本は軟水なので硬水を飲みなれないという要因があるようです。

 よく中国旅行中おなかを壊したという日本人に会うので、日本人の滞在するホテルへの宅配水や長期中国滞在者向けに軟水の販売という販売経路も確立できるかもしれません。
(執筆者:桜井 まき)


桜井 まき

桜井 まき
http://www.chinabusiness-headline.com/author/msakurai/

中国ビジネスヘッドライン 編集部ライター。これまで美容関連、グルメ記事や旅行関連記事など多岐にわたる記事のライティングまた、中国語翻訳に携わる。夫の仕事の関係で中国と日本を行き来する生活をはじめ、年に数か月主に中国の南方で生活している。女性ならではの視点で、今の中国を紹介する。

著書
人気コラムTOP5(24時間)


カテゴリ:時事 | 生活・習慣 | 交流・人材 | 法律 | 地域 | 業界動向 | 企業戦略 | SNS | WEB | 物作り | 訪日観光 | 経済 | ASIA


Facebookページにご参加ください


更新情報やランキング情報、その他facebookページでしか配信されない情報も届きます。下記より「いいね」を押して参加ください。




中国ビジネスヘッドラインの購読にはRSSとtwitterが便利です


中国ビジネスヘッドラインの更新情報はRSSとtwitterでもお届けしています。
フォローして最新情報を見逃さないようにしてください。


 RSSリーダーで購読する   

メルマガ登録

 アクセスランキング(24時間)
  • もっと見る / 週間ランキング / 月間ランキング
  • 新着記事
    PR
    メルマガ登録