”春節”あれこれ〜帰省したくない若者たち


 年末年始に帰省するのは日本も中国も同じ、先回は帰省の交通機関に関するあれこれをお届けしましたが、今回は帰省にまつわる中国ならではの問題点を紹介してみたいと思います。


帰省したくないその(1) 〜結婚の圧力


 都会、そして”90后”(1990年代生まれ)の若者世代を中心に結婚に対する見方が徐々に変わりつつあり、日本と同じように「今は仕事に生きがいを見出したい」、「結婚で家庭に縛られるのは嫌だ」、「好きな時に好きな人と結婚したい」などの理由で婚期は遅くなる傾向にあります。

 でも田舎の両親・親戚はまだまだ伝統的な考えが根強く、彼らにとって結婚・出産は必須なため、(ちなみに筆者の住む辺りでは24〜25歳より前に結婚しなければ”行き遅れ”とみなされ親のメンツがない。)当然両者の間にギャップが生じます。

 それで「この時期帰省すると親親戚から”結婚しろ”と圧力がかかって大変なので帰りたくない」という声をよく耳にします。

 そこで登場するのが「偽彼・偽彼女」…画像はタオバオ(超有名な最大手ショッピングサイト)で販売(?)されているレンタル彼氏です。

 単位はわかりませんが価格は399元だそうで「彼氏をレンタルして年末に帰省!」、「送料は販売者(画像の本人?)が負担」などの説明があります。こんなものが堂々と販売され、まかり通るあたりはなんとも中国的ですね。

貸出彼氏



帰省したくないその(2) 〜複雑な家庭環境


 帰りたくないもう一つの理由は、少し暗い話題になりますが「子どもをあげ貰いする習慣による複雑な家庭環境」です。

 一人っ子政策により子どもは基本一人のみ、でもどうしても男の子がほしい、という政策と伝統の狭間で、「立て続けに女の子が生まれたためよそにあげられた」女の子が結構存在します。

 しかも中国では、成人したら子どもが親を扶養しなければならないため、あげた方もらった方双方が「私は(生んだ)親よ!」、「私は(育てた)親よ!」と親然として娘に色々要求します。

 結果、帰る実家が2つ、結婚などの圧力は2倍、要扶養人数も2倍、という歪な環境が生まれるのです。

 そんな中で育ったゆえに仕方がないのでしょうが、彼女たちは共通してどこか自尊心がなく、どちらの親にも気を使い、なんとか頑張って期待に応えようとします。そんな姿を見ていると、なんだかとてもかわいそうになります。

 瀑買い等派手できらびやかな一面が強調される春節ですが、発展し豊かになっていく過程で伝統との狭間で揺れ動くこうした若者たちも存在するのです。(執筆者:高山 翔)


高山 翔

高山 翔
http://www.chinabusiness-headline.com/author/stakayama/

中国ビジネスヘッドライン 編集部ライター
日本から中国大陸へ渡り、現在福建省福州市郊外(バスで2時間)の田舎住まい。都市部での日本語教師を経て、あまりにも愛すべき中国の田舎に魅了され、中国の田舎の魅力をPRするライターを目指す。

著書


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