- カニもマグロも人民元が大好き? 第20回チンタオ魚博会参観記
-
- by楢崎 宣夫
- on 2015/11/26
副題 日本食ブームが中国で?「中国へ集中する世界の水産品」
全国2千万の中国ビジネスヘッドライン愛読者の皆様。ご機嫌いかがですか? 日本で一番あやしい中国語講座チンプンカンプンのドラゴンならちゃんです。
さて、この時期になると街の居酒屋では「カニの食べ放題」なんてイベントが開催されていたものだ。
吾輩この数年、大阪界隈ではとんと見かけなくなり忘れてしまっていたのだが。今回図らずも、その理由が明らかになった。
吾輩ドラゴンならちゃんの本業は『サカナ屋』である。
大学卒業以来水産加工会社に奉職すること20数年、最後に中国山東省に赴任したのも漁港として名高い栄成市石島で蒲鉾加工会社を設立することが目的だった。そんなわけでチンタオで例年開催されていた当該博覧会には欠かさず出席していたものである。
当時(07年前後)主要展示品は中国国産水産品であった。外貨獲得のため国産魚介類を国際バイヤーに売り込むことが主要テーマであったように覚えている。
中国庶民にとっての水産品
そもそも中国庶民にとって水産品とはどのようなものだったのか?
実は「川サカナ、または干物」が主流であって海産品とくに海鮮ものを口にする機会はほとんどなかったといっていい程度なのである。
忘れもしない06年。北京での出来事だった。
とある居酒屋さんに営業訪問した時の事だった。いつもは人懐こい店長や経営者が、その日は「目が血走って」従業員への指示言葉もなにやら殺気立った気配。
聞けば二日前ラジオのDJが一言「〇〇屋には、見たこともない大きなカニがある」と喋ったところ、普段は日本人の駐在員しか来ない店(当時)なのに、開店と同時に北京市民(中国人)が殺到して二日間一時間以上の行列が続いたとのこと。
カニと言えば上海ガニ(モクズカニ)くらいしか知らない中国人にとって巨大タラバカニがどんなに衝撃的な存在だったか?
以下に述べる話題はそんな中国人にシーフードを覚えていく中で「和食」の影響の大きさも触れぬわけにはいかないだろう。
ここで本論の「まとめ」を先に述べておくことにしたい。バンコク市内の露店で「寿司」が売られるようになったごとく、中国でも日本発のシーフードが一世風靡していくまで三年もかからないだろう。
第20回チンタオ魚博会
さて ハナシを魚博会にもどそう。
会場はチンタオ市内(博覧中心)からチンタオ郊外の即墨(じーもー)国際展示会場へ。理由は二つ
(1) 来年開通するチンタオ地下鉄の終点が即墨。即墨に商機ありというわけだ。
(2) バイヤー出展が急増して従来の規模では対応できなくなったのだ。
以下は会場風景点描である。
しかるに、チンタオの庶民は日本食をどう食べているのだろう?
チンタオ市圏内には、かつて8000人の日本人駐在員がいたのだが(2007年)現在はなんと1300人。日本人コミュニテイが「独占」していた日本料理屋やカラオケスナックもチンタオ市民に開放されてきている。さらに日本文化は中国の友人に共有されていくことだろう。(執筆者:楢崎 宣夫)
Facebookページにご参加ください
更新情報やランキング情報、その他facebookページでしか配信されない情報も届きます。下記より「いいね」を押して参加ください。
中国ビジネスヘッドラインの購読にはRSSとtwitterが便利です
中国ビジネスヘッドラインの更新情報はRSSとtwitterでもお届けしています。
フォローして最新情報を見逃さないようにしてください。