中国行政訴訟100問答(1)―訴訟主体


Q1:外国人、外国企業は中国行政訴訟の主体になれますか?

A1:中国の「行政訴訟法」(1990年10月1日施行、2014年に24年ぶりに改正、以下「行政訴訟法」といいます)第98条によると、外国人、無国籍者、外国組織が中華人民共和国において行政訴訟を提起する場合、本法を適用します。法律において別途定めがある場合を除きます。従って、外国人、外国企業が中国行政法上の主体にはなれます。


一 渉外行政訴訟における当事者る当事者


1. 渉外行政訴訟における原告


 渉外行政訴訟における原告とは、中国の行政機関或いは法律、法規、規章が授権する組織或いは職員の行政行為によって、適法な権利を侵害され、中国人民法院に対して行政訴訟を提起する外国人、無国籍者、外国組織を指します。

2. 渉外行政訴訟における被告


 渉外行政訴訟における被告とは、上記原告の訴訟提起により、人民法院が応訴するよう通知した行政機関或いは組織を指します。

3. 渉外行政訴訟における訴訟参加人


 渉外行政訴訟における訴訟参加人とは、訴訟提起された行政行為と利害関係を有し、自己の適法な権益を守るために人民法院の通知により、或いは自らの申請により、訴訟に参加する行政機関或いは組織、或いは外国人、無国籍者、外国組織等を指します。


二 渉外行政訴訟の管轄


 渉外行政訴訟の管轄人民法院に関して、現行行政訴訟は規定を設けていますが、関連司法解釈の規定により、国際貿易関係の行政訴訟第一審は、中級以上の人民法院、アンチダンピング案件、補助金案件に関しては、被告地管轄高級人民法院が指定する中級人民法院或いは当該高級人民法院が第一審管轄を有します。

同等原則


 外国人、無国籍者、外国組織が中華人民共和国において行政訴訟を提起する場合、中華人民共和国公民、組織と同等の訴訟権利及び義務を有します。

 ただし、外国の裁判所が中華人民共和国公民、組織に対して行政訴訟上の権利を制限する場合、人民法院は、当該外国の公民、組織に対しても制限を加え、対等原則を実行します(いわゆる「対等原則」)。

三 代理弁護士の選任


 中国行政訴訟法第100条によれば、外国人、無国籍者、外国組織が中華人民共和国において行政訴訟を行い、弁護士に依頼する場合、中華人民共和国の弁護士事務所の弁護士に依頼しなければなりませんと規定しています。

 従って、外国人、無国籍者、外国組織が中国で訴訟代理人を選任する場合、必ず中国弁護士でなければなりません。(つづく)(執筆者:額尓敦 畢力格(エレドン ビリゲ))


額尓敦 畢力格(エレドン ビリゲ)

額尓敦 畢力格(エレドン ビリゲ)
https://www.vbest.jp/

弁護士法人ベリーベスト法律事務所 中国弁護士(法学博士)
2004年に日本留学し、2010年に中国司法試験に合格。2013年に一橋大学法学研究科博士後期課程卒業し法学博士取得。弁護士法人ベリーベスト法律事務所入所してから日系企業の訴訟案件、中国進出、中国事業の統合、撤退・清算、労務関係、競争法関係等を中心に様々な案件に取り組んで参りました。
常にお客様目線での解決を心がけております。一般的に渉外法務は複雑かつ難解であり、コストも高いです。お客様のために、適切な解決方法を見つけることに精一杯尽力致します。

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