広場舞(広場ダンス)~広場に舞う熟女たち~


中国現場コラムvol. 157 広場舞(広場ダンス)~広場に舞う熟女たち~


 中国各地、どこへ行っても、公園・運動場、駅前広場、駐車場、歩道、マンション敷地、ショッピングセンター敷地など、広場どころかスペースさえあればどこでも朝晩と踊る熟女たちの姿を見かけます。広場舞です。

 広場舞はそれぞれのチームによって、熟女たちが踊るダンスの種類が異なります。指導者が前で見本を見せながら曲に合わせ踊っているのをまねるパターンが多いのですが、おそろいのユニフォームで太鼓をたたくグループもあれば、熟年男性と熟女が社交ダンスを踊っているグループもあります。数人のグループから100人を超えるようなグループまであります。

 今回は、中国各地で日々熱狂的に行われている広場舞に関する現場コラムです。



1. 熱くても寒くても、朝晩、踊る踊る


 広場舞は中国各地どこに行っても見かけられるものです。筆者の中国人の友人の母親は、朝起きた途端、広場舞のために飛び出し、夜も家族の食事を準備次第、自分は食事もとらずに飛び出します。

 ひとしきり踊りに踊り、満足した後、帰宅。それからようやく朝食、夕食をとるそうです。これがほぼ毎日の日課という熱心さです。

 広東人の友人曰く、「元々の広東人は広場舞はしない。これは中国の北方からの移民の習慣。広東人の習慣は広場舞ではなくて、散歩に飲茶」と話していましたが、広場舞がどこからどう中国各地に広がったのかについて、本当のところは分かりません。

 北京市・上海市・広州市・武漢市のような都市だけでなく、マカオでも、新疆ウイグル自治区ウルムチでも、チベット自治区ラサでさえ、広場舞の集団に出会いました。漢族の熟女がいる限り、地域は問わないようでした。

 雲南省シャングリラに行ったときには、他地域の広場舞とは違うものに出会いました。通常は熟女が大音量の曲に合わせ、同じ動作の踊りをしているのですが、雲南省シャングリラでは、少数民族などが老若男女を問わず、100人以上の大集団の円となって回りながら踊っていました。



2. 各地で問題となる広場舞とその対策


 熟女たちの広場舞が時としてトラブルをも誘発しています。公園・広場などで他人の迷惑にならず楽しむ分には問題がないのですが、マンション敷地、店舗敷地、ホテル駐車場など時と場所を選ばず、踊りたいときに、踊りたいように踊るというグループもいるからです。

 熟女たちのグループの多くは、大きなスピーカーを用意しています。先生役の人がマイクで声を枯らしていることもあります。湖北省の世界遺産/武当山に行ったときには、筆者が滞在していたホテル横の駐車場では、大音量の音楽に合わせ、夜いつまでも踊る熟女たちの姿がありました。また、古都/洛陽市の洛陽駅に夜到着したとき、筆者を迎えたのは、駅前広場で踊る熟女たちの広場舞とその音楽でした。

 中国では、日本でとは異なり、工事中の騒音などもあまり気にしないように感じることがあります。マンションの内装工事などでも同様です。

 たとえば、筆者が武漢市で住むマンションでは最近、夜になっても、内装工事の大きな音と振動が続いていました。確認したところ、何と、筆者のすむフロアーの4階も下のフロアーでの内装工事でした。工事中、筆者の住むフロアーよりも、工事をしているその上下階の部屋の方が、もっと音も振動も激しかったはずです。

 中国では、周りへの配慮よりも、自分自身を押し通す傾向がある一方、周りの中国人自身もあまり気にしない、怒らない傾向・耐性があるようです

 広場舞も、日本で同様に行えば、もっと問題になっているかも知れません。実際、他国(アメリカ、フランス等)では、中国人熟女による広場舞が裁判に至るなど、大きなトラブルになっていることもあるようです。

 一方、西安市などのように条例で制限しようとする都市もありますが、重慶市や貴州省貴陽市のように一部の地方政府は、無料でワイヤレスイヤフォンを熟女たちに貸与することで、大音響の音楽を防ぐという対策をとり始めているようです。迷惑にならない時間・場所・音量にて、周囲と折り合いをつけながら広場舞を楽しんで欲しいものです。

以上(執筆者:奥北 秀嗣)


奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

公認内部監査人
1996年早稲田大学教育学部教育学科社会教育学専攻卒業、2001年早稲田大学大学院法学研究科民事法学専攻修了(法学修士)。2009年中国北京にある中国政法大学大学院に留学し民商法を研究すると同時に、中国現地各有名弁護士事務所にて中国法務・労務を中心とした実務研修を行う。
【著書】
◾︎『中国のビジネス実務 人事労務の現場ワザ Q&A100』(共著、第一法規、2010年)
◾︎『中国のビジネス実務 債権管理・保全・回収 Q&A100』(共著、第一法規、2010年)他。
【論文】
◾︎「中国で債権回収に手こずる~現場からみた注意点(合弁、独資別)~」(中央経済社『ビジネス法務 2011年10月号』)
◾︎「中国ビジネス 現場で役立つ実務Q&A」(第一法規『会社法務A2Z』2012年1月号より連載中)
◾︎「中国から”上手”に撤退する方法」(中央経済社『ビジネス法務 2013年6月号』)
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著書


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