中国への粉ミルク輸入新規制による品質競争に期待


 4月1日から、外国製乳児用粉ミルクの中国語表示は、中国に輸入される前に商品パッケージ缶に直接印刷しなければならず、中国国内で貼付することは禁止されることになった。

 思いだせば、2008年に粉ミルクの品質を水増しするために、粉ミルクの代わりに、メラミンを入れて、粉ミルクを販売していた。結果として、中国人の多くの赤ちゃんが、腎不全症状に陥り、社会的に大変な問題になった。

 その後、中国の粉ミルクが信頼できないということから、輸入ミルクに中国人が殺到、一時香港にまで粉ミルクを買いに行くツアーまで出てきた。そして香港の店頭からも粉ミルクが消えて、香港から中国への持ち込みが2缶まで制限された。

 そして、日本の原発事故が発生し、日本の粉ミルクに対する信頼が失墜し、他の国からの粉ミルクの輸入が増加。そこに目を付けた中国人が、自国の製品にシールを張り替えて、一部の製品では、輸入品にまで見せかける状況も一部に発生していた。

 今回の輸入粉ミルクに対するシール張り替えは、それらに対抗するものである。

 これは、言ってみれば、いたちごっこに近いですね。詰め替えが出来ないことは、悪さをする余地がなくなるので、全体としてはいい傾向であるが、実現性は不透明である。

 そもそも中国生産の粉ミルクに信用力がないことと、中国における外資系の粉ミルクメーカーが少ないことも大きな原因です。中国でなかなか品質の高い粉ミルクの製造が困難で、特に牛乳絞ったとの温度管理(4℃以下)、及び輸送する際のコールドチェーン等まだまだ課題が多い。

 規制ができた=法律の穴をかいくぐるのではなく、いい品質のものを生産してほしい。これは、粉ミルクに限ったことではなく、他の製品にも同じことが言える。品質管理向上は結果として、日本企業の競争力の源泉にもなるので、規制強化によっていい意味での競争に期待したい!(執筆者:廣田(李) 廣達)


廣田 廣達

廣田 廣達

■所属:
・王子ホールディングス(王子製紙グループ)の中国の子会社に出向。中国におけるマーケティングの担当。上海駐在。
■ライフワーク
日中及び日本アジアの違いに着目し、コミュニケーションの改善を通じて、ビジネスの発展に寄与するための講演活動を行う。
・講演実績:三菱総合研究所、日刊工業新聞社、桜美林大学、異文化コミュニケーション学会、スイングバイ株式会社、東京-上海ビジネスフォーラム、アジア経営研究会、人生繁盛会(道端康予主催)等
・異文化コミュニケーション学会役員・会員誌編集長

■強み:中国ビジネス全般・マーケティング・異文化マネジメント

■その他プロフィール:
中国系華人。神戸出身。神戸商科大学を卒業。

■ユニチャームで勤務:ベビー、フェミニン、大人用おむつの中国・アジア地域のマーケティングを担当。当時上海に通算で約3年駐在。

■㈱ベネッセコーポレーションで勤務:教育に関する海外展開のため中国事業の支援及びFSを担当。

■㈱新日本科学で勤務:世界的No.3の医薬品の前臨床、臨床試験を行う研究開発の会社(CRO)で中国の会社立ち上げ、中国を中心に合弁パートナーとの交渉を担当。中国以外ではカンボジアの事業、ブータンの事業等を支援。

SIETARのHP
http://www.sietar-japan.org/index.html


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