中国人オーナーに支払う不動産賃借料は源泉徴収の対象となります


  最近は中国人が日本のオフィスビル等の不動産を購入するという話はよくありますが、このビルの入居者が日本に住んでいない外国人オーナー(以下、非居住者等)に支払う家賃は、原則として源泉徴収の対象となります。このため、入居者が、家賃を支払う際に家賃のうち税率20%分を差し引き、残額をオーナーたる外国人に送金する必要があります。

  つまり、支払者が所得税が源泉徴収義務者となり、その非居住者の源泉徴収漏れに係るリスクを負うということになります。しかも、本年1月から復興特別所得税が始まり、この20%の源泉税率も変更になり、20.42%となりました。源泉を支払うことは知っていても、税率が変わったことを知らない方もおりますので、注意する必要があります。

  とはいえ、非居住者等に支払う不動産賃借料であれば、常に借り手に源泉徴収義務が生じるわけではありません。基本的に個人が自己や親族の「居住の用」として借りた場合には、借り手に支払い家賃に係る源泉徴収義務が生じません。もちろん、賃料の多い少ないとか、また、借手(=入居者)が居住者か非居住者かということは問われなません。

  同様に、非居住者に国内の不動産を売却した場合も、原則として支払者には源泉徴収義務が生じます。ただし、自己や親族の居住の用として購入し、かつ、その金額が1億円以下である場合には、支払者である購入者には源泉徴収義務は生じません。要するに、自己や親族の居住を目的として使用するならば、賃借料や購入代金の支払者には源泉徴収義務が生じません。

  不動産が絡む源泉徴収税額は多額になるケーるが多いので、徴収漏れのないように致しましょう。


小嶋 大志

小嶋 大志
http://www.kojimaz.jp/

小嶋税務会計事務所 代表 税理士 
一橋大学商学部卒業後、丸紅株式会社にて中国を中心とした貿易業務に従事。その後、西山会計事務所にて法人・個人の決算申告、相続税申告、株式の評価など担当。みらいコンサルティング株式会社・税理士法人みらいコンサルティング(旧中央青山PwCコンサルティング株式会社)国際ビジネス部部長を経て2010年1月より現職。
【執筆実績】2009年11月「外国人の雇用・研修における課税関係」日中経協ジャーナル/他2006年より多数。 【講演実績】2009年12月 「中国税制の概要および中国子会社との課税問題」主催:SMBCコンサルティング 開催地:東京・大阪/他2007年から30回以上

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