回り道は不要!中国販売はTmall天猫からはじめるべき5つの理由




  「それをもっと早く知っておけば・・・」最近、ある企業の中国販売担当の方からこんな言葉を聞きました。私が、Tmall天猫からスタートするとどれだけスムーズに中国販売が立ち上がるか、そしてどれだけその後の拡大につなげやすいかをお話した、その反応です。

  その企業は、代理店に販売を任せたり、リアル店舗を数店立ち上げたり、自社サイトを作ったり、とだいぶ(私たちからすれば)回り道をされて、Tmall天猫にたどり着いたようです。

  現時点では、日本企業が中国国内販売に進出する際、もっともコストが安く、成功の確率も高いのがTmall天猫であると思います。あなたが多額の広告費(数十億~100億円レベルの)をかけられない場合は、特にそうです。

  と私が書いても、「あなたがTmall天猫運営代行の会社だからそういうんでしょ?」と思われてしまいますよね。でも、そうではありません。むしろ逆で、Tmall天猫でスタートするのがもっとも合理的だから、弊社はこの事業をしているのです。今回はその理由を客観的に説明してみたいと思います。

理由(1) 立ち上げコストがもっとも安く済む




  いきなりお金の話で恐縮ですが、Tmall天猫はネット通販、しかもモール利用ですから所期コストが安く済みます。リアルの店舗を構えるのには入居料、家賃、販売スタッフ、内装・・・とかなりの経費がかかります。ちょっと計算してみれば、どれくらいかかるか想像がつくでしょう。また、自社販売サイトを立ち上げるのにもシステム構築、さまざまな機能実装、デザインにこれまた数十万元かかりますよね。

  それに対し、Tmall天猫は保証金の10万元、技術サポート費用の6万元(取り扱い商品によって異なる)、計16万元でとりあえずは開店できてしまいます。以前は1.6万元だったのでそれよりは高くなりましたが、それでもリアル店舗・自社サイトよりは圧倒的に低コスト

  成功の見込みがまだ見えていない事業は、なるべく低コストでスタートするのが鉄則のはず。よっぽど成功の自信がある場合は別ですが、ほとんどの企業は中国市場においてはそうではないですよね。まずはなるべくリーンな(ムダの少ない)形で市場にあなたの商品を出してみるのがよいと思います。

理由(2) 自社サイトは顧客獲得コストが高い


  日本で自社サイトで成功している企業は、「中国でも自社サイトで!」と思いがち。それは自社サイトのメリット(価格競争になりにくい、客単価が高い、CRMがしやすい・・・など)が頭にあるからだと思います。

  しかし、そんなあなたに決定的に欠けている情報があります。それは、「中国においては自社サイトは顧客獲得コストが高くなってしまう」ということ。

  なぜならば、中国ではまだネット通販に対する信頼性が低く、Tmall天猫や京東商城のようにすでに信頼度のあるサイトか、Vanclのように広告費を膨大につぎ込んだサイトしか信じてもらいにくい、という事情があります。

  それもあり、直近の中国EC(BtoC)における中小自社サイトの占める割合は、なんと4%程度。それだけ、信頼獲得が難しいということです。

  そんなところに、日本で行っている検索エンジンのSEO・SEMで集客→サンプル請求→本品購入に引き上げという施策を売ったらどうなるか?サンプル請求はまだしも、本品購入1件獲得にいくらかければよいのやら・・・ということになってしまいます。

理由(3) 自社でコントロールできる裁量が幅広い




  これは京東やアマゾンなど、他のモールと比較しての話です。実際に運営していて感じるのは、Tmall天猫の自由度の高さ。広告出稿や価格設定、セット販売などの組み合わせが無限にありますし、Tmall天猫の協力会社が提供する周辺機能(アクセス解析やCRM等)のバリエーションも膨大です。限界はあるものの、かなりのことが実現できるはずです。

  しかし、京東商城などははっきりいって、「出品して終わり」という感じ。広告すら、満足に打てません。これでは工夫のしようがありませんし、ノウハウも何もないですよね。

  もちろん、京東商城はプラットフォーム機能を開放してまだ日が浅いという事情もありますし、これから充実させる、とも言ってはいるのですが・・・いつになることか。これはアマゾンも同様ですね。

  ということで、あなたの努力やアイデアを縦横無尽に試すことができるのは、Tmall天猫がもっとも適しているということになります。

理由(4) 代理店は、売れるものしか売ってくれない


  よく聞く「中国で力のある代理店と組んだので、いっぱい売ってくれると思います」という言葉。これは、ほとんどあてにならないと言ってよいでしょう。

  なぜなら、代理店も商売ですから、あなたの商品が売れると思えば頑張って売ってくれますが、売れないと思ったらほったらかしです。そして、「売れる商品」というのは、すでに中国で売れている、という実績のある商品のこと。

  つまり、中国で実績のない新商品を嬉々として一生懸命売ってくれる代理店はない、ということです。

  また、「代理店を通じて市場に商品が出回れば、知名度も上がり、ネットでも売れるようになるだろう」と考えがちですが、これもそもそも代理店が必死に頑張ってくれる保証がないため、絵に描いたモチです。タマゴが先か、ニワトリが先か、という話になりますね。

  ではどうすればいいのか?私たちは明確な答えを持っています。それは、「まずTmall天猫で売ろう」ということです。Tmall天猫である程度の実績を作れば、目端のきく代理店の目にとまります。すると、「Tmall天猫で売れている商品だからきっと売れるだろう」という前提で動いてくれるので、結果、本当に売れてしまうということになるのです。

理由(5) 日本企業のTmall天猫で成功するノウハウが蓄積されつつある




  一番の理由はこれかも知れません。ECにしても、リアル店舗運営にしても、戦略や戦術、そして努力や工夫なしに成功することはありません。とくに中国は競争が激しいので、なおさらです。

  つまり、一定のノウハウがあったほうが有利なのですが、ノウハウは実践の中でしか蓄積されませんよね。Tmall天猫は、それなりの数の日本企業が挑戦してきていますし、失敗も数多くありました。そういった時期を経て、少しずつ成功する企業が出てきています。実践と失敗を経て、「Tmall天猫で成功するノウハウ」が日本企業社会の中で蓄積されつつあるのです。

  逆に、リアル店舗運営で成功するノウハウは蓄積されているのでしょうか?私が門外漢だから知らないだけかも知れませんが、体系的に蓄積されているとは言えないような気がします。

  これらのノウハウをいかにうまく自社に応用するか。これが御社の成功のカギとなるでしょう。

最後に 「Tmall天猫は安売りサイト」は過去の話


  冒頭で出た、ある企業の中国担当の方に、「なぜ、最初はTmall天猫を選択肢から外していたのですか?」と聞いてみました。すると、Tmall天猫にはどうしても「タオバオは安売りサイト」というイメージがついてしまっているから、避けたかった、ということでした。

  ひと昔前は確かにそういうイメージがついていましたが、それはすでに過去の話です。日系・欧米系の有名ブランドはどんどん出店していますし、それらのショップが消費力のある層をTmall天猫に呼びこんでいます。弊社の事例でも、1年前は売れなかった高級品が、今年はびっくりするほどの売上をあげています。

  これは「上海TUの実力です」と言いたいのはやまやまですが、(それもあると思いますが)高い商品を買える消費者がTmall天猫にどんどん流入してきている、ということも大きいと考えています。

  いかがでしたでしょうか?すでに中国に進出されている方はもちろん、これから中国内販の計画を立てる企業も多いと思います。その際には、ぜひこの記事を思い出してください。そして、「うちが中国内販をTmall天猫からスタートするとしたら・・・」と考えてみると、いろいろと発想がふくらむと思います。この記事がそのきっかけになれば幸いです。


久能 克也

久能 克也
http://taobaomall-tubc.com/

上海TU(上海斉優商務諮詢有限公司) パートナー
神奈川県横浜市出身  東京外国語大学卒 上海在住暦7年
中国ECで「実証済み」のノウハウを日本企業に提供することがミッション。現在までに100社近くの日本企業のTmall天猫・タオバオ出店をサポートし、2012年末までに累計4.8億円の日本商品を中国で販売。2013年は2億円以上を販売する計画である。中堅・中小企業がTmall天猫からスタートし、中国内販を成功させていくサポートを得意とする。。2009年の日本郵便会社『海外販路拡大セミナー』をはじめ、中国銀行・香川県などで講師経験多数。2011年、JETRO(日本貿易振興機構) 『アジアキャラバン』ネット通販部門を受託。Tmall天猫本社とはパートナー関係(タオバオパートナー/TP)を結んでいる。
【寄稿者にメッセージを送る】

著書


Facebookページにご参加ください


更新情報やランキング情報、その他facebookページでしか配信されない情報も届きます。下記より「いいね」を押して参加ください。




中国ビジネスヘッドラインの購読にはRSSとtwitterが便利です


中国ビジネスヘッドラインの更新情報はRSSとtwitterでもお届けしています。
フォローして最新情報を見逃さないようにしてください。


 RSSリーダーで購読する   

メルマガ登録