中国工場とのやりとりで失敗しない為の3つの注意点


 生き残りかけ面倒な日本のオーダーも受けたい中国工場


  現在さまざまなな問題を抱えている日本と中国ですが、人口13億人の中国市場はかなり魅力的です。

  しかし、元々は「世界の工場」と呼ばれその圧倒的なマンパワーをいかした生産力で世界中のさまざまな商品を生産しております。その一方で発注者である日本の企業ともさまざまなトラブルも多く言われており今後中国での新規の生産計画なども躊躇している企業も多いかと思います。〈現状の日中関係も踏まえても・・)

  現状中国国内でもその経済発展の裏側では数多くの工場が閉鎖、縮小を余儀なくされているのも事実です。理由は欧米各国からの中国へのオーダー数の減少。工場での人件費、原材料費などの高沸による経営維持が困難なこと。また経済成長に伴い必要人脈が確保できなくなってきていること。など挙げられます。

  上記の欧米からのオーダーの減少にともない、以前は「数量が少なく、品質管理などがうるさい日本商品は欧米のオーダーの二の次・・・」という雰囲気がありましたが現在は生き残りのために「小ロットで高品質の日本のオーダーを受けたい」という工場も少なくありません。

  ではこのような中国の工場とどのような点に注意してどのような考え方で取り組むと失敗しないのか・・・・このあたりを書いていこうと思います。

 中国工場とやりとりする際押さえておきたい3点



1、中国人の「出来る、やれる」に注意せよ

  私の経験上中国人は仕事を取るため詳細や細かいコストなどをあまり確認せずに仕事を取りに行く傾向があります。彼らは日本人と違い「即断、即決」の文化ですので特に最初のオーダーについてはよっぽど損益のでない仕事以外は「出来る、やれる」という形で進めようとします。

  しかし日本側の商品に対する”品質基準”や”こだわり”の部分を表現しようと思うと彼らとは「全く違う感覚」であることに気付かされることが多くあります。もし欧米のような量産品ではなく日本市場向けの”こだわった”商品を生産したいのであれば、必ず時間を掛けてもその”思い”や”明確なコンセプト”などをお互いに分かった上で進めてください。

  その”思い”や”コンセプト”などは中国側のトップの人間だけではなく必ず現場の担当者まで伝わるように注意してください。同じ仕様書1枚でも日本と中国ではその生活習慣や考え方によって全く”別の仕様書”として見られることを忘れないで下さい。

2、重要な順番に箇条書きで伝える&進捗内容のこまめなチェック

  1、で書いたように商品の仕様書のみではその思いや詳細などは伝わりません。別項目で必ず”重要な順番に箇条書き”で遵守すべき重要点の確認、チェックを忘れないで下さい。

  日本側の生産担当者がラインなどを常時管理している場合は別ですが私が行っているようなスポット〈1商品ごと)のオーダーですと進捗工程により担当の人間も変わってくることもあります。常に最新の進捗状況を確認しながら繰りかえし重要点を”箇条書き”ベースで確認してください。

  一度方向性を誤ると修正するまでに非常に時間が掛かり、最悪の場合はその間違った方向で完了・・・・日本に付いたときにはどうにもならない・・・・・というトラブルも多々見受けられます。必ず作業工程の進捗と中身のチェックを写真なども合わせて行うようにしてください。〈工場の担当者も面倒なのでなかなか写真添付など応じないことも多いですが根気良く依頼を掛けてください〉

3、中国国内での検品の重要性

  中国での商品生産を当然ながら国際取引となるので1度支払ったお金に対してはよっぽどのことがない限り戻ってきません。過去に多くトラブルとして見受けられたのが日本に送られてきてから商品が違い返金などを求めたが応じてもらえない・・・・などが多いようです。

  そうならないためにも必ず中国を出港する前に商品を本人及び第三者機関などで検品して基準に合ったもののみを日本へ輸入することをお薦めします。工場を視察する際もその生産能力のみならず検品、仕上げの体制や環境も必ずチェックしてください。

  ただし第三者検品を行う場合は当然検品料と工場側もロス率が高まるために製造原価が最初より上がることが予想されます。その余分にかかるコストについても算出しながら初期コストの交渉を行うべきです。

  中国の工場の技術力やレベルですが今までの世界向け商品生産の積み重ねがありますので非常に高いレベルにあると思われます。しかし中国独特の文化や習慣、考えなどを理解した上で取引を行わないとその技術力を生かすこともかなり難しい作業となります。

  基本中国では”組織”ではなく”個人”で動くという前提で中国人と接してください。商品生産においてもその”中国側のキーマン”と商品に対する「思い」や「コンセプト」などを共有できると中国側から思わぬ提案ししてくれたり、いろいろな情報提供をしてもらえることが多々出てきます。

  当たり前のことですが「使う」のではなく「パートナー」として協同で仕事を行うといった感覚を日本側が強くもつことも求められます。彼らもその思いを感じると国籍など関係なしに非常に熱心に仕事や成果で応えてくれます。中国での商品生産は生かすも殺すも”日本からの指示、伝達の仕方”、”中国側の理解の仕方”、と”双方の友好なコミュニケーション”この3点が基本かと思われます。

  日本の中小企業にとっては今後中国は付き合い方により「小ロット、高品質」に対応してくれる工場となりえますのでチャンスかもしれません。またその先にある13億人の市場にも通じて行くかと思われます。


福士 純二

福士 純二
http://www.j-styles.net/

株式会社ジェイスタイルズ 代表取締役
アパレル、雑貨を中心に中国でのOEM生産を中国各地の工場で行う。中国各地でさまざまな工場との取引を行っております。またOEM生産の日本への輸入と並行して中国向け自社サイト「アジアオンライン」の運営や中国広州のTV通販組織委員会と協力して中国TV通販博覧会への日本企業の出店や中国TV通販会社への日本商品の販促、流通などを行う。中国での商品生産のことや貿易、中国市場への進出などお気軽にご相談ください。

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