日本企業と全く違う?!東南アジアでの人材活用法


  こんにちは。日本もすっかり秋らしくなってきましたね。

  昨年の今頃は、タイの洪水騒ぎの渦中にいて、店頭から消えた飲料水を探し回って確保したり、避難帰国をするか、しないか、周囲の日本人と情報交換をしあったり、とせわしない時期でした。今年も洪水が来る、という話もありましたが、今のところはそうした気配はなく、タイ経済は引き続き活況を見せています。

  先月はそうした中、シンガポールに渡って、アジアの人事担当者が集まる国際会議、「Singapore Human Capital Summit」に参加してきました。

  私の現職(アジア進出企業向け国際ビジネス経験者紹介業)では企業の経営者、人事担当者の方などとグローバルな人事の進め方について話をする機会が多いので、欧米系、アジア系などの非日系企業の事例や、東南アジアでの人事に関する動きをリサーチする目的で参加したのです。



  特に、今回のイベントでは分科会として日本企業のグローバル化について一日かけて議論をする「Japanese Corporations Workshop」が開催されており、分科会での日本企業の動向と、本科会での非日系企業の話との違いを実感できて非常に有意義な会議でした。

  一番印象的だったことは、日本企業のグローバル人事というのは「駐在員 vs 現地スタッフ」という二元的な議論が中心となっている一方で、非日系企業(特に欧米企業とシンガポール企業)は多元的な配置、「そのポストにふさわしい人材を、、国籍不問で配置する」という考えが浸透しているという事でした。

  実際に会場で同じテーブルに座った、在シンガポールの欧米企業の人事担当役員、人事部長の面々はそれぞれインド人だったり、フィリピン人だったり、オーストラリア人だったりとシンガポール人以外の国籍の社員ばかり。

   一方で海外における日本企業では、たとえシンガポールであっても現地の人材以外の国籍のスタッフを人事の要職に置いている企業は少ないのが現状です(現地スタッフさえ、要職に就かず、意思決定は日本人駐在員のみで行われている、という企業も依然多い状態です、、、)。

  「多国籍度」、特に今もよく言われている「diversity(多様性)]いう点で日本企業は圧倒的に、非日系企業から遅れをとってしまっているように感じました。

  会議の合間にシンガポール人の人事マネージャーとの雑談の中で「日本の本社では何割くらいが外国人?」という質問を受けたのですが、私が「感覚的に2,3%位か、、、限りなく0%には近いと思う」と回答した際のシンガポール人事マネージャーの驚いた顔が忘れられません。まさに「鳩に豆鉄砲」という言葉の見本となるような、唖然とした表情の驚きぶりに、私自身も「そこまで重大な問題なのか、、、、?」と考え込んでしまった程です。

  このように会議を通して見えてきたことは、多国籍な人材による事業の運営は、東南アジアにおけるグローバル人事政策の一つのトレンドになっているという事です。そうしたトレンドを表すのに、非常に分かりやすく印象的だった言葉があります。最終日に講演をしたアジアを代表する高級リゾートホテル、バンヤンツリーの創始者であるHo Kwon Ping氏の言葉です。
  

「バンヤンツリーグループは、従業員1000人のうち、外国籍の人材は700名を占めています。私たちは、’rainbow company`、虹のようにさまざまな色(多様な従業員)によって、一つの美しい虹を構成しているのです」

  Ho Kwon Ping氏同様に、 この不確実で変化の速い時代においては多様性のある人材をうまく活用する事がポイントになる、という話はこの国際会議中に何度も述べられていました。

  日本企業においてもも現地のスタッフ、またはその他の国籍のスタッフを積極的に活用して日本人とは異なる見方を事業運営に取り入れることが、今後の東南アジアにおける成功のポイントになるのかもしれません。


高藤 悠子

高藤 悠子
http://probity-gs.com

プロビティ・グローバルサーチ株式会社 代表取締役
2004年から2012年までタイのバンコク在住、大手日系人材紹介会社執行役員として勤務。2012年独立し、優秀な海外ビジネス経験者に特化した人材紹介会社を設立。

 【“海外ビジネス経験者”の採用で失敗しないための採用コンサルティング(無料)】
国内外で多くの「海外ビジネス経験者」と接してきた経験から、独自の人材見極めテクニックをまとめ無料にて提供中。

【アジア進出企業向けに特化した、優秀な国際ビジネス経験者の紹介・及びヘッドハンティング】
海外での経験を元に「海外事業を`収益の柱'とするための人材紹介」を展開。
紹介した人材の社長就任事例は国内外、上場企業を含む複数の企業で有り。


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著書
【論文】タイにおける日本人現地採用人材の実態(バンコク商工会議所 所報 2011年5月号)


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