チベット鉄道車内で出会ったおもしろおかしい出来事


中国現場コラムvol. 88 チベット鉄道車内で出会ったおもしろおかしい出来事~食堂車予約編~

  チベット鉄道は、22時、いよいよ青海省・西寧からチベット・ラサに向けて走り始めました。

1.       食堂車の予約

  チベット鉄道の列車の旅は、22時に西寧の駅出発、翌日21時40分ラサ駅到着という予定でした。およそ丸一日、列車内で過ごすことになっていました。22時の出発後、車掌による切符確認および身分証明書(外国人の場合は、パスポート)確認を受けます。車掌に切符を渡すと替わりにカードが渡されます。下車前にまた車掌がやって来て、切符を返されるときにこのカードを渡すことになります。これら、切符と身分証明書の確認が一通り終わると、消灯となります。

  列車内での食事は、翌日の朝食、昼食、夕食の3回でした。そこで、夕食は売りに来る駅弁でも食べることにして、朝食と昼食は食堂車で食することにしました。食堂車で食すためには予約が必要でしたが、事前予約はできず、乗車後に食堂車係員に直接、時間と人数を予約する形式でした。そこで、発車早々、筆者は食堂車に向かってみました。

食堂車係員(大阪のおばちゃんのような人):「朝食、昼食、夕食の何を予約?」

筆者:「朝食と昼食」

食堂車係員:「ああ、朝食ね」

筆者:「いや、朝食と昼食」

食堂車係員:「何人?」

筆者:「食堂車で食べるのは、3人」

食堂車係員:「じゃ、1テーブルだから、朝食が100人民元(約1,250円)、昼食が260人民元(約3,250円)」

筆者:「1テーブルでその値段?」

食堂車係員:「そう。お金は今」

筆者:「えっ!お金を持って来るのを忘れたから、取りに行って来る」

  1テーブルは4人席でしたが、3人で利用する場合も、4人で利用する場合も、1テーブル分の値段が取られることになっていました。

  筆者が利用していた軟臥(1室4人の部屋、2段ベッドが左右に2台ある)に戻りました。友人に朝食と昼食の予約のことなどを説明しているうちに、この食堂車係員が隣の軟臥まで、予約伺いに来ていました。そこで、食堂車係員が我々の軟臥まで来るのを待つことにしました。

食堂車係員:「ああ、あんた、ここにいたの!来ないからキャンセルしたわよ」

筆者:「えっ!予約するよ」

  筆者は慌てて、食堂車係員の手元メモに記載してもらいました。よくよくそのメモを見てみると、朝食時間7:30、昼食時間11:40のところに、筆者の名前が書かれていましたが、別の時間の予約も可能なことが分かりました。

筆者:「しまった!7:30はゴルムド駅に到着する時間だ!その時間は、降車して、チベット鉄道の写真撮影をしたいから、予約時間を変えて!」

食堂車係員:「ああ!面倒くさいことを言う人だね!駄目!もうこの時間以外駄目!」

  立ち去られてしまいました。大阪のおばちゃんのような雰囲気がなぜか憎めず、筆者たちも、予約時間はこれにて諦めることにしました。ゴルムド駅への停車時間は20分間であるため、早めに食堂車に行って、さっさと朝食を済ませ、すぐに外に飛び出して先頭車に行く。そして、新しい牽引車を写真撮影する、という作戦を立てました。

 

※ ゴルムド駅 時間がなく、また高地であるため、先頭車両まで走ることができなかった。標高2,829m

以 上


奥北 秀嗣

奥北 秀嗣

公認内部監査人
1996年早稲田大学教育学部教育学科社会教育学専攻卒業、2001年早稲田大学大学院法学研究科民事法学専攻修了(法学修士)。2009年中国北京にある中国政法大学大学院に留学し民商法を研究すると同時に、中国現地各有名弁護士事務所にて中国法務・労務を中心とした実務研修を行う。
【著書】
◾︎『中国のビジネス実務 人事労務の現場ワザ Q&A100』(共著、第一法規、2010年)
◾︎『中国のビジネス実務 債権管理・保全・回収 Q&A100』(共著、第一法規、2010年)他。
【論文】
◾︎「中国で債権回収に手こずる~現場からみた注意点(合弁、独資別)~」(中央経済社『ビジネス法務 2011年10月号』)
◾︎「中国ビジネス 現場で役立つ実務Q&A」(第一法規『会社法務A2Z』2012年1月号より連載中)
◾︎「中国から”上手”に撤退する方法」(中央経済社『ビジネス法務 2013年6月号』)
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著書


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