社員と個人事業主の2つの顔を持つ中国人との交渉の実例


  前回は、グレーゾーンの実例を説明しながら、正当な企業の中での社員の顔とグレーゾーンの中での個人事業主としての顔という2つの顔を持つ中国人についてお話しました。

  この2つの顔を持つようになる背景を説明しますと、中国では、中国政府が中国企業に対して課税できる税金を合計すると最大90%の税金を徴収することが出来るそうです。しかし、70%徴収出来るからと言って本当に徴収すると中国国内の企業は倒産してしまいます。この70%の徴収は、中国政府が企業に対して、いつでも牽制が加えられるように設定されているそうです。

  この最大限課税できる税金に関しては、税務署と企業との相談ごとで決まる場合が多いそうです。

  中国政府指導のもと税金が変動するわけですから、企業の社長等は、防衛本能として会社以外で、「いざ、お国の理由で会社が取り潰されてもいいように利益を正当に得よう」と考えます。そうなると、正当な企業の中での社長の顔とグレーゾーンの中での個人事業主としての顔という2つの顔を持つようになるわけです。

  これらの2つの顔を持つ中国人との交渉の実例をあげながら、日本人が陥りやすい失敗例も交えてお話します。

  まずは、日本企業の交渉の失敗例から


  中国企業:「なんだ 中国製じゃないか、中国製の商品が何故こんなに高いんだ!こんなもの中国では、売れないよ。」

  いきなり、中国人は相手の商品批判から始まります。半ば、喧嘩売っているようなものです。このような場合、通常、日本人は、喧嘩を買わずに、なんとか交渉をまとめようとします。

  失敗する日本企業: 「確かに、中国製ですが、デザインや品質は………」と説明し納得してもらう努力をして、防戦一方となります。

  そして、どんどん攻められて妥協案を出して、条件を引き下げられてしまう。典型的な最悪の日本人交渉パターンに陥り、最悪の結果となることが多いようです。帰国したら、条件的には、厳しくてあまり良くありませんでしたが、飲みに行って人間関係を作ってきました。という報告を上げるビジネスマンが多いようです。

  中国では、売られた喧嘩?は買う!というのが流儀ですから…(個人的意見も入ってます)


  当社の経験談をお話しますと..

  中国企業:「なんだ 中国製じゃないか、中国製の商品が何故こんなに高いんだ!こんなもの中国では、売れないよ。」

  当 社  :「あなたのところの商品は、全然、縫製もひどければ材質も悪い。これでは、全くの粗悪品だ…………」

  という具合に、攻めてきたら攻め返す。この喧嘩?の繰り返しを限りなく行います。受身に回らないことが重要です。徹底的に交戦して引かないことです。日本企業の場合、徹底的に行うとビジネスがうまくいかなくなるので、穏便に済ませようとしますが、第1ステージでの価格折衝前の商品に関しては引いてはいけません。

  つまり、中国人の場合、利益が最大限になるように相手の商品価値を落とす為に批判し続けます。それは、彼らの中では、喧嘩や争いとは思っておらず、普通の交渉や主張だと思っています。

  続いて、第2ステージに入って、価格や条件等の交渉が始まります。中国の場合、これも、非常に長い時間というより、日数を必要とします。その交渉を行っていく過程の中で、相手の個人事業主の顔を引っ張り出して、条件を提示していく必要があります。

  やはり、このタイミングが一番難しいようです。これは、様々な条件があるので、ここで書くことは控えさせてください。

  企業の顔として、喧嘩のような主張から始まり、絶妙なタイミングで個人事業主の顔に落として交渉したほうが結果的に良い条件や成果がでるものと思われます。


庵 博文

庵 博文
http://seamans.jp

株式会社 SeaMans Japan 代表取締役
2010年に自社開設した中国向けECサイトxinwei日本季。中国の若い女性に対する日本ファッション販売を、新浪微博達人のモデル、タレントに盛り上げてもらって実現している。本業のソフトウェア開発で20年以上取引のある中国との架け橋となるべきだという使命感から、ECサイトの準備、運営、集客を通じて得た経験と自らが利用しながら構築してきたシステムを、2012年からは日本国内企業に提供開始している。
中国のECユーザ集客に使用した新浪微博では9万人の粉丝を獲得するに至り、中国に進出した日系企業中4位となる。中国進出前は勿論、進出後にも発生する様々な問題のサポートを、南京にあるSeaMans Chinaとの協力体制により実現する。
中国向けECサイト:http://xinwei.co.jp/
新浪微博アカウント:http://weibo.com/jxinwei
日本国内企業サイト:http://seamans.jp

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