中国ビジネス契約のポイント・紛争の解決と予防(紛争解決条項)


  さて、前回に引き続き中国国際契約のポイントです。前回はう準拠法条項について説明しましたが、今回は紛争解決条項について触れたいと思います。紛争解決条項は、その名のとおり中国ビジネス上債務不履行等の紛争が発生した場合にどのようにその紛争を解決するかを予め約定するものとなります。
 
  例えば、「本契約に関連して発生する全ての紛争は、~~における仲裁によって解決するものとする。」といった条項です。

  重要なことは、これら紛争解決条項について適切な規定の仕方をすれば、本来的な紛争発生時の問題の解決という役割を超えて、そもそも紛争を予防する一定の効果が期待できるという点です。

  紛争解決条項をこちら側に有利な内容で規定することができれば、相手方企業に対し、債務不履行等の紛争になった場合には、法的手段による責任追及がなされてしまうことを意識させ、そもそも債務不履行を行うこと自体を躊躇させる効果も期待できます。
  
  他方で、当該紛争解決条項が相手方企業に有利、すなわち、こちら側からの法的責任追及が困難或いは事実上不可能な規定であれば、相手方企業としては究極的には債務不履行を起こしても事実上は何らの追求も受けないという意識をもち、その意味で債務不履行を誘発するおそれさえないとは言えないでしょう。

  以上のように、契約締結時には、ビジネスの内容部分の条項に対する詳細な検討及び修正・追記とは対照的に定型の契約書などのままの条項の利用等軽視されがちな紛争解決条項についても、しっかりと検討し適切な条項を規定することが望ましいといえます。より具体的な注意点等は、セミナーや今後のコラムなどでもお話しできるかと思います。


北川 祥一

北川 祥一
http://www.kitagawa-law.com/

北川綜合法律事務所 代表弁護士。
東京大学法学部卒。弁護士登録後、中国関連国際企業法務分野においてトップローファームといえる大手法律事務所(曾我・瓜生・糸賀法律事務所)に勤務し、大企業クライアントを中心とした多くの国際企業法務案件を取扱う。その後独立し現事務所を開業。上記前事務所勤務時代における中国留学経験も有し法令・契約書等の中国語原文でのレビューも行う等、国際企業法務の観点から中国・アジア国際ビジネスを総合的にサポート。
【セミナー、執筆】
◎2008年IBL(国際商事法研究所)「技術ライセンスの実務」セミナー◎2009年IBL(国際商事法研究所)「中国現地法人の増資・減資の実務~会社法制、外貨管理、税務の各観点より」セミナー共同担当○「国際商事法務」(2009年11月号)■中国法令速報(145)執筆○「国際商事法務」(2010年 1月号) ■中国法令速報(147)執筆

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著書
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