従業員の昇格を決定するアセスメントビジネス


  「今までは社員の昇格をルールも無く適当に行っていたけれど、これからは客観的な昇格審査を実施したい」という企業からの要望がここ2、3年の間に急激に増えているような気がします。確かにそれまでの日系企業の幹部登用というのは、組織内で目立っていたり、立ち上げのときからいる社員だったり、日本人管理者に特に気に入られているとか、基準らしい基準が無いまま決められていたことも否めません。しかし組織が次第に大きくなり、いろいろな価値観や考え方を持つ社員も増え、また会社が求めるパフォーマンスの質が変わってきたりすると、昇格や登用に関しても何らかの基準、手続が必要になってきます。しかも社員から見た場合、それがいかにも公正なルールであることも、社員の納得性を得る大きな要素になってきます。ところが一方で、会社の日本人幹部同士で昇格を決めてしまうと、従業員からは「やはり日本人が決めるんだ」という印象を持たれてしまうこともあったりしますので、昇格決定自体も簡単ではありません。

  小生はこのように、日系企業での昇格審査に関するニーズも増えてきていることから、昇格候補者をアセスメントし、昇格決定の客観的意見をレポートするビジネスが、中国HR事業の中では今後有望であると見ています。事実昨年から、幾つかの企業から昇格審査のための筆記試験問題の作成、添削評価、面接の実施等、実施させていただいております。

  企業として求めるのは、「何故彼を部長として選んだのか」という事実を裏付ける根拠の部分です。企業の中で昇格に関する規程やルール、審査の手続を整備し、そのとおりに運用することの重要性は言うまでもありませんが、時には外部のアセッサーに依頼し、第三者から見た目で昇格決定のひとつの素材とすることも大事かも知れません。


清原 学

清原 学
http://ameblo.jp/preseed/

プレシード 上海基望斯企業管理諮詢有限公司 CEO
中国の人事労務事情、中国労働関連法の第一人者。学習院大学、東京工業大学大学院研究科修士課程。共同通信社、アメリカAT&Tにて勤務後、財団法人社会経済生産性本部にて組織人事コンサルティングに従事。上海・大連・無錫・ホーチミン・香港の駐在を経て、2004年プレシード設立。中国進出日系企業の組織構築、人事制度設計、労務アドバイザリーに携わる。企業の代理人として中国労働組合との交渉、労働仲裁・和解の法廷にも立つ。独立行政法人中小企業基盤整備機構国際化支援アドバイザー、ジェトロ上海センター人事労務相談契約、兵庫県中国ビジネスアドバイザー、神戸学院大学東アジア産業経済センターアドバイザー、京都外国語大学非常勤講師等を務める。上海在住12年。ユーモアを交え、中国の労働法制度からその社会的背景まで鋭く切り込む語り口は、多くの聴衆を惹きつける。中国と日本を往復し、各地自治体、商工会議所、経営者団体等での講演多数。

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